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  • 2025.05.06
    車検の時にベッドキットで落ちないための構造と書類の全対策
    著者:株式会社A.S.T

    車検のたびに「このベッドキット、通るのかな…」と不安になっていませんか?

    ハイエースやNV350キャラバンなど、カスタム車で人気の車種を愛用する人にとって、ベッドキットや床張りキットの存在は生活と直結した大切な装備です。しかし、その一方で、固定方法や構造、荷物の配置によっては「検査不合格」のリスクが潜んでいるのも事実。特に近年では、検査ラインでのチェックが厳格化しており、構造変更や変更検査の対象になるケースも増えています。

    「棚は外すべき?」「重量や取り付け方法は大丈夫?」といった質問が相次ぐ今、車種や構造、取付パーツの細部まで精査しなければ通らない事例も報告されています。ベッドキット対応の合格率を左右するのは、ほんの数ミリの高さ調整や、荷物の有無すら影響する繊細な条件なのです。

    本記事では、構造変更の必要なケースや、検査時のポイント、必要書類(難燃性証明書や固定方法の明記書類)まで徹底解説。さらに自作材料を使った場合のノウハウを紹介しています。

    読み進めることで、あなたの愛車が検査ラインを最短でクリアするための知識が手に入ります。車検不合格による再検査や整備費の損失を未然に防ぐためにも、ぜひ最後までご覧ください。

    安心・納得の車検とカーサポート – 株式会社A.S.T

    株式会社A.S.Tは、お客様のカーライフを総合的にサポートする自動車専門店です。新車・中古車の販売から修理、メンテナンス、保険のご相談まで幅広く対応しております。特に車検では、安全・安心を第一に、納得の価格と確かな技術でご提供いたします。軽自動車から大型車両まで幅広く対応し、無料見積もりも承っております。お客様に快適なカーライフをお届けするため、迅速かつ丁寧なサービスを心掛けています。

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    住所 〒399-0704長野県塩尻市広丘郷原1764-242
    電話 090-8853-8716

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    ベッドキットは車検に通るのか?基本知識と合否の分かれ目

    なぜベッドキットが車検対象になるのか?検査基準と法律の関係

    ベッドキットが車検に影響するのは、車両構造に関わる「安全性」「寸法変更」「使用目的の変化」が関係しているからです。車検制度の根拠となる道路運送車両法では、車両の構造や装置が基準を満たしていないと通過できないことが定められています。

    車両の分類(貨物、乗用、キャンピングなど)によっては、ベッドキットの設置が「構造変更」に該当するケースもあります。たとえば4ナンバーの商用バンであれば、貨物スペースを確保する必要があるため、ベッドキットが恒久的に固定されているとその要件を満たさなくなる恐れがあります。

    ベッドキットを装着した車両が検査に通るかどうかは、国土交通省の定める保安基準と検査官の判断に委ねられる部分が多いため、基準を満たしていても「実際に通るか」については個々のケースで異なります。

    ベッドキットが車検のルール上問題になりうる要素

    項目 問題になる理由 対応の可否
    座席数の変更 車検証記載と一致している必要がある 構造変更で対応可
    ベッドの固定状態 ボルト固定は構造変更扱いになることがある 着脱式なら問題なし
    素材の難燃性 保安基準で内装材には難燃性が求められる 証明書の提出で対応可
    荷室確保(4ナンバー等) 規定サイズ以上の貨物スペースが必要 ベッド撤去・可変式で対応可
    非常口(後部ドアなど) 脱出ルートの妨げは車検不合格の原因になる 動線確保が必要

    道路運送車両法の基準に準じ、ベッドキットが構造に大きな影響を与えないような取り付け方法であることが前提となります。また、取り付けに用いた資材の耐久性や安全性、さらには素材の品質も審査対象となることを意識しましょう。

    固定方式がカギ!ボルト止め・置くだけ・跳ね上げ式の違い

    ベッドキットが車検に通るかどうかを分ける最大の要素の一つが「固定方式」です。固定方法によっては、構造変更の対象になったり、保安基準に抵触したりするため、取付方法の選定は慎重に行う必要があります。

    代表的な固定方式

    固定方式 概要 車検通過の可能性 備考
    ボルト固定 車体に穴を開けて金具で強固に固定 低い 構造変更が必要になるケースが多く、注意が必要
    置くだけ設置 フレームや床に工具不要で設置 高い 車検時に取り外しが容易。ディーラーも対応しやすい
    跳ね上げ式 収納や展開ができる可変式構造 条件付きで高い 床固定されていない場合は通過の可能性が高い

    ボルト固定式は安定性が高く使い勝手は良いものの、車体に対する恒久的な加工と見なされやすく、構造変更申請が必要になります。一方、置くだけの設置方式は車体への加工を伴わず、着脱も簡単であるため、車検時には取り外すことで問題を回避できます。

    跳ね上げ式は設置状態によって評価が異なります。床に直接固定されていなければ車検を通す可能性が高く、収納時に荷室が有効活用できる構造であれば、貨物スペース要件(特に4ナンバー)にも対応できます。

    よく見られる対応事例

    • クラフトプラスのGL用跳ね上げベッドキット:着脱式で車検対応
    • フレックス製のフルフラットキット:ボルト固定式で構造変更必要
    • オーパスの自作対応ベッドキット:マジックテープ式で取り外し簡単

    いずれの方式でも、「工具を使わず取り外しが可能であること」「荷室や非常口を妨げない設計であること」が重要です。とくにディーラー車検では安全性や保安基準に敏感なため、置くだけ設置方式の方が通りやすい傾向があります。

    ナンバー種別(1・3・4・8ナンバー)での対応の違い

    車検の通過基準は「どのナンバーで登録されているか」によって大きく変わります。ベッドキットを装着する場合、ナンバーの種別ごとの要件を理解しておくことが非常に重要です。

    以下は各ナンバーとベッドキットの関係性を示した比較表です。

    ナンバー種別 用途 ベッドキット装着可否 注意点
    1ナンバー 普通貨物自動車 条件付きで可 荷室の有効スペース確保が必要
    3ナンバー 普通乗用車 高確率で可 シート配置や安全基準を満たせば通る
    4ナンバー 小型貨物自動車 通常不可 荷室確保要件が厳しく、取り外し可能な仕様でないと難しい
    8ナンバー 特殊用途車(キャンピング) 基本的に可 キャンピングカー登録の要件を満たす必要がある(設備・寸法など)

    3ナンバーのワゴン車やミニバンはシートレイアウトの自由度が高く、比較的ベッドキット装着に寛容です。一方で4ナンバーや1ナンバーなど貨物登録の車両では、「貨物スペースの明確な確保」が求められ、固定式のベッドキットでは不合格となることも少なくありません。

    特に多いのが、ハイエース(200系)のDXグレードやキャラバンなどの貨物モデルです。これらの車両にベッドキットを装着する場合、「取り外しが容易」であること、「荷室の規定寸法(奥行1,800mm以上など)」を確保していることが必須です。

    キャンピング登録(8ナンバー)を検討する場合は以下のような条件も確認しましょう。

    • キッチンや水回りなどの設備があるか
    • 天井高やベッド寸法が規定を満たすか
    • 外観・構造が特殊用途に相応しいか

    8ナンバー登録には構造要件や設備の備え付けが必要で、手続きや申請書類も複雑になります。しかし取得すれば、ベッドキット設置に対して非常に自由度が高まります。

    ナンバーによる制約とその対処法を正確に把握し、自分の用途に合った登録種別とベッドキット選びを行うことが、車検通過の近道といえるでしょう。

    構造変更の必要なケースと不要なケースの完全整理

    座席数や荷室の変更が伴うときは必須!構造変更の判断基準

    車検における構造変更の判断は、国土交通省が定める道路運送車両法と保安基準に基づき、車両の「主要構造部」の変更があるか否かで判定されます。中でも、ベッドキットを装着することで影響を受けやすいのが、座席数や荷室の広さです。

    たとえば、ワゴンタイプの車両にベッドキットを取り付けた際、後部座席を取り外して荷室化したり、荷室に棚や跳ね上げ式ベッドを常設したりすると、「車両用途」や「座席構成」に関わる改造とみなされることがあります。

    構造変更が必要と判断されやすいパターン

    1. 後部座席を完全に撤去してベッドに変更した場合
    2. ベッドキットをボルト固定し、着脱不可の状態にした場合
    3. 床張りキットと棚を併設して荷室の寸法を変えた場合
    4. 4ナンバー貨物車で貨物スペースを著しく狭めた場合

    これに対して、構造変更が不要な例も存在します。国土交通省が示す基準では、以下のような状態であれば構造変更の対象外とされることがあります。

    1. シートは取り外さず、上にベッドマットを載せるだけの構造
    2. 工具を使わずに簡単に取り外せるベッドキット
    3. 荷室寸法を保ったまま設置できる跳ね上げ式ベッド

    構造変更が必要かどうかの判断基準

    判断基準 構造変更の必要性 備考
    座席の有無を変更する 必要 車検証に記載の「乗車定員」と一致する必要がある
    荷室寸法を規定以下にする 必要(特に貨物車) 小型貨物車では荷室が規定されている
    工具固定のベッドキットを設置 必要 ボルト止めなどは固定と見なされる
    工具不要の置き型ベッドを設置 原則不要 着脱式であれば構造の一部とは見なされない
    棚や床張りを追加設置 ケースバイケース 材質や位置により判断が異なる

    また、ディーラー車検では特に厳格に運用されることが多く、座席の取り外しや床張り加工によって再検査・構造変更が求められる可能性があります。ユーザー車検では柔軟な対応がされるケースもありますが、あくまで法令基準を満たしているかが第一です。

    こうした背景から、車検対応を意識したベッドキット設計では、座席を温存しつつ使える「二段ベッド構造」や「跳ね上げ式」が人気です。

    用途変更(キャンピング仕様など)による登録変更の条件

    用途変更とは、車両の使用目的が変わることで登録区分も変わる手続きを指します。代表的なのは、乗用車や貨物車から「キャンピングカー(8ナンバー)」への変更です。ベッドキットやキッチンユニットを装備した車両で、長期車中泊を目的とする場合に多く用いられます。

    令和7年時点で、8ナンバーへの用途変更には明確な要件が定められています。登録要件を満たすためには、ベッドだけでなく、車内に以下のような設備が必要です。

    • 炊事設備(シンク、給排水タンクなど)
    • 就寝設備(展開可能なベッド構造)
    • 収納設備(常設型の棚など)
    • 電源設備(サブバッテリーまたはインバーター)
    • 天井高や床面積の基準(一定寸法以上)

    これらの設備をすべて装備した上で、陸運局にて構造変更申請を行い、用途区分の変更が認められると「8ナンバー登録」が完了します。

    手続きに必要な書類の例を以下に示します。

    書類名 提出先 備考
    改造自動車等届出書 陸運支局 構造変更を証明する主文書
    改造内容の写真 陸運支局 外観・内装・設備の設置状況を記録
    設備仕様の説明書 陸運支局 炊事・就寝・電源設備の仕様記載が必要
    難燃性証明書 車体メーカー等 使用された内装材に対する証明が必要
    車検証・自動車検査票 陸運支局 既存情報の変更届に必要

    8ナンバー登録のメリットは大きく、就寝設備の固定や荷室寸法制限を回避しやすくなります。税制上も、自動車重量税や自賠責保険料が安くなる傾向があり、長期利用には非常に適しています。

    ただし、登録後は設備を取り外すと違法状態になります。可変式や収納式の設備でも「展開状態で使用可能」である必要があるため、設計段階から登録条件を十分に把握し、専門業者と相談することが重要です。

    変更検査を受けずに合法で通す3つのポイント

    構造変更手続きには時間と手間、そして費用がかかります。どうしても変更検査を避けたいユーザーのために、合法的に構造変更なしで車検に通すための実践的なポイントを3つ紹介します。

    1. 工具不要で着脱可能な構造にすること
    2. 荷室寸法や座席数など既定の条件を維持すること
    3. 検査官に対して資料や説明を準備しておくこと

    これらを満たすことで、多くのケースで構造変更を回避できます。

    ポイント 解説
    工具不要の着脱設計 マジックテープや差し込み式フレームなどで簡易着脱を実現
    荷室や座席の原状維持 座席は取り外さず上にマットを置く、荷室に干渉しない設計にする
    難燃性や安全性の資料準備 内装材の証明書や強度試験結果を提示できると評価が高い

    また、ベッドキットを外して車検に臨むという方法も一般的です。構造変更を避けるためには、「検査時点で装着していない」ことが重要で、日常使用では装着していても構いません。

    ディーラー車検では取り外しを求められる傾向が強く、ユーザー車検では柔軟に判断されることもあります。ただし、判断の基準は一律ではないため、地域の陸運支局に事前相談を行うと安心です。

    変更検査を避けるか、受けるかの選択は、使用目的と長期的な維持コストに関わる重要な判断です。使用状況を整理し、必要であれば登録種別変更を検討することで、トラブルのないベッドキット運用を目指せます。

    ディーラー車検・ユーザー車検でのベッドキット対応の違い

    「荷物は下ろしてください」と言われる理由とその対処法

    ディーラーで車検を依頼した際、「荷物はすべて下ろしてください」「床に設置されたものは撤去してください」と言われるのはよくあることです。とくにベッドキットや床張りキットを設置している場合、それが固定された構造物と見なされる可能性があるため、車検に支障をきたすと判断されやすいのです。

    ディーラー車検では、純正状態を前提にした厳格なチェック体制が敷かれており、以下のような観点から「荷物の撤去」が求められます。

    1. 内装が変更されていないか(=純正状態の維持)
    2. 荷室や座席のレイアウトが変更されていないか
    3. 固定物によって緊急脱出経路が塞がれていないか
    4. 構造変更に該当するような加工がされていないか
    5. 難燃性素材など、保安基準を満たさない部材が使われていないか

    特に貨物登録車両(4ナンバー)では、荷室寸法の確保が車検通過の条件であり、床張りキットやベッドキットの厚みがそれを満たさないと判断されると、通過不可となる恐れがあります。

    以下に、実際の対応例を整理します。

    状態 ディーラーでの扱い 対処方法
    工具不要で取り外せるベッドキット 一時撤去で対応可能 車検前に取り外して持ち込み
    ボルト固定されたベッドキット 構造変更申請を求められる 構造変更なしで通すなら、外すか書類確認が必要
    床張りキットが荷室高さを圧迫 測定で基準未満と判断される 規定サイズを確認し、薄型素材に変更
    難燃性証明のない木材や布を使用 指摘対象になる可能性あり 難燃性証明書を取得し、持参する
    棚や荷物を天井・側面に固定している場合 安全基準に抵触する可能性 一時的に取り外すか、荷室中央への配置に変更

    ディーラーは保安基準を超えて自主的に高い検査基準を課しているケースもあるため、純正状態と異なる装備には消極的です。そのため、ベッドキットのような後付け装備は原則「取り外したうえでの持ち込み」が推奨されます。

    また、一部店舗では「車検時は必ず内装・荷室を純正状態に戻すこと」が明文化されている場合もあるため、事前に確認が必要です。

    施工時には「ディーラー車検対応」の明記がある商品を選ぶことで、検査トラブルを減らせます。クラフトプラスのGL用ベッドキットやオーパスの簡易跳ね上げ式モデルなど、脱着容易な設計の商品がその代表例です。

    トランク・床張りキットはどこまでOK?ディーラーの判断基準

    トランクや荷室への床張りキット設置は、快適性や実用性の向上に大きく寄与しますが、車検時には「どのように設置されたか」が審査の分かれ目になります。とくにディーラーでは、固定方法や素材、荷室寸法の変更などがチェック対象となります。

    床張りキットが問題になる主な理由は以下の通りです。

    1. 荷室寸法が規定未満になる(貨物登録車)
    2. 固定方法がボルト止めなど恒久的である
    3. 難燃性素材を使用していない
    4. トランクの非常脱出経路が確保されていない
    5. 純正状態を逸脱しているとみなされる

    車検通過の可能性とディーラーの判断傾向(床張り方式別)

    床張り方式 車検通過の可否 注意点
    工具不要の置くだけフロア板 通過可能性が高い 荷室寸法や高さが基準を下回らないよう注意
    ボルト固定による床張り 通過困難(構造変更) ディーラーでは原則NG。構造変更手続きが必要になる
    難燃性素材で取り外し可能な仕様 通過可能性がある 証明書の提出が求められる場合がある
    棚付き床張り施工 荷室寸法次第 棚の奥行・高さで基準寸法を下回るとNG

    特に貨物登録車両の場合、「床から天井までの荷室高1,200mm以上」や「荷室奥行1,800mm以上」といった寸法基準が存在し、床張りによってこれらを下回る場合は不合格になります。

    また、難燃性証明書の有無も重要です。床材に使われる合板やカーペット類が保安基準に適合していないと判断されると、通過できない可能性があります。

    施工済みでも、以下のような対策で対応できる場合があります。

    • 事前に難燃性素材の証明書を入手し、車検時に提示する
    • ディーラー持ち込み前に床材を一時撤去する
    • 構造変更申請が不要な取り付け方法へ改良する

    床張り施工を予定している方は、事前に取り扱い業者へ「ディーラー車検対応であるか」を確認し、可能であれば過去の検査実績がある商品や設計を選ぶことをおすすめします。

    ユーザー車検なら通る?現場の柔軟性と自己責任の境界線

    ユーザー車検とは、自分で陸運支局に車両を持ち込んで行う車検のことです。この場合、ディーラーのような独自の判断基準が適用されないため、法令と保安基準をクリアしていれば通過しやすい傾向にあります。

    ただし、自由度が高い一方で「合否の責任はすべて自己にある」ことを理解しておく必要があります。特にベッドキットや床張りキットなど、車両構造に関わる部分においては、検査官の裁量によって判断が分かれることも少なくありません。

    ユーザー車検での合否判断が分かれるポイント

    チェック項目 柔軟性 注意点
    着脱可能なベッドキットの設置 高い 荷室を塞がないように配置、固定具が目立たないようにする
    床張りキットの厚み・高さ変更 中程度 荷室寸法が基準を下回るとアウト。寸法チェックは厳密に行われる
    難燃性素材の使用有無 低い 証明書が無い場合は不合格の可能性。代替資料の提示が必要
    シートレイアウトの変更(取り外し) 低い 定員数の変更扱いになると構造変更が必要

    ユーザー車検では、「構造変更なしでも通せるか」を重視する方が多く、以下のような工夫が成功率を高めます。

    1. 荷室寸法を事前に実測し、基準を満たしているか確認する
    2. ベッドキットや棚などは車検時にすべて取り外して持ち込む
    3. 難燃性証明や設置資料をファイリングして持参する
    4. 初めての検査官で不安な場合は事前相談を行う

    さらに、車検場によっては、事前に「構造変更が必要な装備の基準」や「過去に通過した施工例」などの情報を教えてくれることもあります。

    ユーザー車検の最大の利点は、柔軟な運用と低コストです。しかし、自己責任のもとでの準備と対応が求められるため、確実に通過するには「法令に基づいた設計と資料の整備」が必須です。

    自作ベッドキットでも車検に通る!合法DIYチェックポイント

    使っていい素材・使ってはいけない素材一覧(難燃性も考慮)

    自作ベッドキットを合法的に設置し車検を通すには、使用する素材の選定が重要なポイントです。とくに現在では、道路運送車両の保安基準に基づき「難燃性」が求められる場面が増えており、安易にホームセンターで購入した木材や布製品を使うと、車検不合格のリスクがあります。

    とくに内装として固定される可能性がある素材については、難燃性を証明できるか否かが合否のカギとなります。

    使用してよい素材と避けるべき素材

    素材区分 具体例 車検での扱い 対応方法
    難燃性素材(合格) 難燃合板、JIS認定のFRPボード、ガラス繊維等 基本的に問題なし 難燃性証明書を同封できるとさらに安心
    非難燃性(要注意) 普通のコンパネ、MDF板、ベニヤ板、カーペット 不合格になる可能性が高い 難燃スプレー処理+処理証明書の添付を推奨
    推奨されない素材 発泡スチロール、布団マット、ウレタン素材 保安基準に抵触する可能性大 代替素材に変更、または使用箇所を見直す必要あり

    特にカスタムの多い「ハイエース」「キャラバン」「エブリイ」などのバンタイプでは、ベッドフレームの材質だけでなく、マットレスやカバー類の素材も見られることがあります。布やウレタンなどの柔らかい素材は直接の固定がなくても「内装材」と見なされ、難燃性を問われることがあります。

    以下に、素材証明が有効となるパターンを紹介します。

    • 木材ベースの自作フレーム→JAS・JIS難燃性基準を満たす記載があるカタログや製品明細書
    • クッション材・カーペット類→難燃スプレー処理済みで、販売元の保証書付き
    • 工業製品ベースのキット→メーカーHPから印刷した難燃性性能表示のスクリーンショット

    安価に済ませたい場合は「難燃スプレー」や「難燃カバーシート」の活用も一案ですが、合格率を上げるためには、なるべく「難燃証明付き」と明記された市販製品やキットの部品を用いるようにしてください。

    跳ね上げ式・スライド収納式の合法デザインとは?

    ベッドキットを自作する際、デザイン次第で車検に通るかどうかが大きく左右されます。とくに跳ね上げ式やスライド収納式といった「可変機構付きベッド」は、合法的に通すうえでの強い味方です。これらの方式は、検査時に「荷室を遮っていない」「着脱が可能」という点で優位に立ちます。

    ここでは各デザイン方式ごとの適法性と注意点を表にまとめます。

    デザイン種別 合法性の評価 車検での注意点 おすすめ対策
    跳ね上げ式(壁面固定) 高い 強度・安全性の確保、固定具の非破壊性 ガススプリングやストッパーで安全性を確保
    スライド式(引き出し) 高い 完全に格納できる構造にする必要がある レール部品は車体に固定せずベースに組み込む
    折りたたみ式 中程度 収納方法によっては構造固定とみなされる場合あり 完全着脱式であることを証明できるように設計
    固定式ベッド台 低い 恒久的構造とみなされ構造変更が必要になる可能性 工具不要の組み立て式で対応する

    ベッドキットが「荷物」とみなされるためには、「工具不要で着脱できること」「検査員の目視で取り外せると判断されること」が重要です。そのため、ボルト固定や接着剤を使用した構造は基本的にNGとされることが多く、スライド式や跳ね上げ式といった「可変構造」が有効になります。

    跳ね上げ式の場合、固定に使うヒンジやダンパーの選定も重要で、耐荷重や安全機能が明記された製品を使うことで、検査官の印象を良くする要素になります。

    DIYで通すための事前チェックリストと確認すべき法的根拠

    DIYでベッドキットを自作した場合、「これは車検に通るのか?」という不安がつきまといます。合格率を高めるには、施工前から「どこまでが合法ラインなのか」を明確に理解しておくことが大前提です。

    そこで役立つのが、車検前のセルフチェックリストです。以下のリストをすべて満たすことで、DIYベッドキットでも高確率で車検通過が可能になります。

    ベッドキットDIYセルフチェックリスト(2025年現在)

    チェック項目 基準(合否の目安) メモ
    工具不要で着脱できる構造か 必須(固定式NG) マジックテープ、スライド式など
    難燃性素材または難燃処理済みか 必須(内装扱いの素材は必ず) 難燃証明書のコピーを持参
    荷室寸法を妨げていないか(貨物車) 必須(ハイエース・エブリイなど) メジャーで実測(高さ・奥行)
    緊急脱出経路やシートベルトの妨げがないか 必須 跳ね上げ式で回避
    床張り素材が剥がせるor接着なし 可能なら推奨 タッカーや両面テープも避ける
    照明・電装系の後付けが車検に影響しないか 確認推奨 バッテリー直結式は避け、ソケット接続推奨

    さらに、DIYベッドキットの合法性を裏付けるためには、「道路運送車両の保安基準」と「構造変更の要否基準」に関する国土交通省のガイドラインを熟読することが不可欠です。

    その中でも特に重要な記述は以下の通りです。

    • 構造変更の定義:「車両の用途・座席・荷室の寸法変更など、継続使用に影響を及ぼす変更」は構造変更扱いになる。
    • 内装材の要件:「内装部材は難燃性であることが必要であり、基準を満たさない素材は使用できない。」

    国交省や運輸支局の公式サイトに掲載されているガイドライン文書を印刷して持参すれば、検査官への説明時にも有効な証拠となります。

    自作ベッドキットを合法的に通したい方は、施工だけでなく「資料準備」と「説明能力」も重要な要素であると認識しましょう。設計図、写真、素材証明などをファイリングし、車検当日にスムーズに提示できる準備をしておくことで、現場でのトラブルを最小限に抑えることができます。

    まとめ

    車検にベッドキットを装着したまま臨む場合、構造や固定方法、書類の整備状況によって合否が分かれることが明らかになっています。特にハイエースやキャラバンといった人気車種では、ベッドの高さや構造変更の有無、難燃性証明書の提示が必要になるケースが多く、知らずに通そうとして不合格となる例も少なくありません。

    この記事では、検査で見落とされがちな固定ボルトや荷物の重量、スライドレールの配置といった細かい条件まで掘り下げ、合格に必要な準備とポイントを詳細に紹介しました。例えば、構造変更に伴って必要となる書類は、陸運局やメーカーから取り寄せる必要があり、記載漏れや不足があると再提出や検査の延期につながります。時間的損失だけでなく、再検査に伴う追加費用が発生することもあるため、早めの対策が不可欠です。

    また、ベッドキットを自作する場合についても触れました。工具不要で着脱できることが一目でわかる「可変構造」や、「難燃証明済みの材料」を使い、公的機関のガイドライン文書などの法的根拠を添えることが、自信を持って車検を通すための鍵になります。

    もしあなたが今、ベッドキットの選択や構造変更が可能な範囲に迷っているなら、この記事の内容を基に行動することで、余計な出費や手間を防ぎながら、安心して愛車を維持することができるでしょう。合格への最短ルートは、知識と準備にあります。今すぐチェックと対策を始めてください。

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    よくある質問

    Q.ベッドキット装着時の車検で不合格になりやすいポイントは何ですか?
    A.最も多い不合格の原因は「固定方式」と「構造変更未対応」です。例えば置くだけの床張りキットは検査で構造とみなされることがあり、固定ボルトの本数や締結方法に不備があると構造変更が必要になります。特にハイエースやNVシリーズではベッドキットの重量が規定値を超えた場合、車体総重量に影響を与え、構造変更や変更検査が求められることがあります。合格の目安としては、キットの総重量が100kg未満、シートレールやボルト固定が明確であることが重要です。

    Q.ベッドキットの自作とメーカー製品で、車検通過率に差はありますか?
    A.明確に差があります。メーカー製ベッドキットでは難燃性証明書、固定方法の取扱説明書、型式認証の有無などが整備されており、整備工場や陸運支局でもスムーズに検査が進む傾向があります。自作の場合は難燃性試験結果の提示ができずに通らない事例も多く、「書類提出ができない=検査保留」というケースが増加しつつあります。合格率を高めるには、自作でも最低限、構造材の証明書や取付写真を提出できる準備が必要です。

    Q.構造変更をしないでベッドキットを合法に通すには、どのような条件が必要ですか?
    A.構造変更を避けるには「シート未改造」「床張りキットが簡易固定」「乗車定員変更なし」が3大条件です。たとえば、跳ね上げ式やスライド式のベッドキットで、走行中は収納でき、乗車定員を妨げない設計であれば、構造変更を求められない事例が多数あります。また、8ナンバー登録車であっても、メーカー側で構造変更が発生しないように設計される場合もあります。確認すべきポイントはベッドとシートの干渉、ボルト位置、素材の難燃性の3つです。

    Q.価格帯別で見ると、車検対応のベッドキットはどの程度の費用が必要ですか?
    A.価格は大きく3つの層に分かれます。1つ目は自作型で、ホームセンター素材やDIY工具を使って2万円〜5万円程度。2つ目はミドルレンジ製品で、クラフトプラスやFLEX製などは12万円〜18万円が主流です。そして3つ目のプレミアム帯では、スライド収納や難燃素材、保証付きで25万円以上の製品が揃います。加えて、ディーラー対応や書類付きのベッドキットは、別途「構造変更申請費用」や「登録費用」として3万円〜6万円の追加が必要になるケースがあるため、総額費用は最大30万円以上を見積もっておくと安心です。

    会社概要

    会社名・・・株式会社A.S.T
    所在地・・・〒399-0704 長野県塩尻市広丘郷原1764-242
    電話番号・・・090-8853-8716

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